努君的徒然草2014~

元在ベトナム日本語教師で、看護医療系受験予備校講師の努くんの公式ブログ

日々の行動、活動や、思い出話。 日本語教育や国語教育のこと。 鉄道や駅弁の記録。 ベトナムのことなどなど。 徒然に記します。

オヤジの二眼レフ~努くん的カメラの歴史【外伝】~

 先日、とは言っても12月18日の記事で、僕が今まで使ってきたカメラのことを書いた。いや、別にカメラを紹介したかったわけではない。

本題は、「鉄道写真をブログに載せる上で、カメラ等のスペックを記載するのは常識で、情報共有しないのならUpする資格はない」云々と、スパムのようなメールを送りつけてくる、どこの誰だかわからない輩がいるので、公開でご返信申し上げたのである。

 

そういやあ、その後、届かねえな、スパム(笑)もう、ちょっかい出さないでね。

 

ところが、想定外の方々から反響があった。最初にメールが届いたのは、2000年-2001年の第一次ハノイ赴任の時の教え子ベトナム人から。

「先生、二眼レフ、カメラ、なんですか」

まあ、もう15年経ってますからね、日本語忘れちゃったね。でも嬉しかった。 

shibasen.hatenablog.com

そもそも、この記事の中で二眼レフカメラの写真すら載せなかったのには理由がある。

1.あのカメラは僕のじゃない。オヤジが使っていたものだ。

2.骨董的価値がどの程度あるのかはわからないけど、発売から65年も経っているカメラ、僕には紹介しきれないよ(笑)

3.鉄道写真の件で懲りたので、門外漢の話は避けておこうかと(笑)だって、カメラのマニアの方々のサイトを見れば、かなり詳しく紹介されているしね。

でも、せっかく海の向こうから15年の時空を越えて「これ、なに?」って興味を持ってくれた教え子からメールが舞い込んだので、写真をUpしましょう。

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 RICOHFLEX million (リコーフレックス ミリオン)

1957年(昭和32年)9月発売・発売価格、当時のお金で6.800円

オヤジがいつこのカメラを手に入れたのかは、今となっては知るよしもない。ただ、先輩諸氏のサイト、ブログなどを拝見すると、1950年代に日本国内で二眼レフ・ブームがあり、そのブームを牽引したのがリコーだったとのこと。

このシリーズ、比較的低価格で提供されていたらしく、シリーズ内でマイナーチェンジが繰り返されたらしいので、低価格シリーズの発売からそう遠くない時期に手に入れたんじゃないのかな?

この時期の一般的な日本人の所得がどれくらいだったのか、、、オモシロいデータがある。朝日新聞社の『値段史年表』という資料によれば(孫引きであるが)、大学新卒者が銀行に就職した場合の初任給の比較。1957年が5,600円、翌1958年が12,700円。

な、なんだ?この差は(笑)

この1958年という年は、戦後高度経済成長期に何度かあった好景気のひとつ「岩戸景気」がスタートした年で、収入が一気に増えた時期である。「中流意識」という言葉が生まれたのがこの時期で、消費ブームが到来したと。そんな時期のカメラだったんですな。

この年、リコーフレックス ニューミリオンという後継機が6.800円。リコーフレックス ダイヤコードGと言う上位機が14.500円で世に出ている。

低価格量産型のブームと同時進行で、高級機指向も始まっていたということか。

まあ、想像の範囲内でしかないが、オヤジも就職して所得が上がりだしたころにブームに乗って手に入れたんじゃないのかな?と思う。

 

さて、オヤジの愛機を見てみよう。

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こうやって、ファインダーの箱を開けて、上からのぞき込んでピントを合わせる。

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 ファインダー画面が暗いのは、僕も幼いときの記憶があるのだが、これが暗いのは欠陥とまでは言わないまでも「低価格大衆機」に共通した弱点なのだそうだ。

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 上のレンズがファインダー、下のレンズが撮影用。右手前のつまみを動かして、上下のレンズを連動させることでピントを合わせるのだが、、、、、、、

動くことは動くんだけど、もう40年ぐらい手入れしていないから、硬い。まあ、仕方ないか。

赤いポッチがあるレバーが、実はセルフタイマー。これも動くことは動くんだけど、途中で止まってしまう。

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 反対側から見てみよう。一番下のレバーがシャッター。シャッターなのだが、これを触るだけではシャッターは切れない。左の小さなレバーを動かして、まずセットしてからシャッターを切る。これがこのカメラの撮影方法である。

ちなみに、このシャッターはきちんと動くようだ。

さて、フィルムを入れてみよう、、、(仮想)

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 おしりを開けて、フィルムボックスを外さなければ装填できない。

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本体の中、丸いのが撮影用のレンズである。左のふたの部分の赤丸が、フイルムの枚数を確認するのぞき窓。この赤丸に数字がぴたっとはまるまで回してフィルムを送るのだ。もちろん手動で。だから、うっかり回しすぎると、1枚分、フィルムが無駄になるわけだ。

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全部部品を外さないと装填できないので、外すとこうなる。僕は自分でフィルムの装填をした覚えがない。

ところで、フィルムを巻き取る「芯」が細長いことに気づくのだが、これが通称「ブローニー」と呼ばれるフィルムだ。そこで、先日の記事で、よく調べもしないで、、、

フィルムは通称ブローニー。120cm版が8枚撮り、220cm版が16枚撮りだった。まあ、一時絶滅したものの、現在では(二眼レフの)新製品も発売されているようだ。フィルムも売っていないわけではない。

と書いたわけなのだが、今日になってその記事にコメントが付いた。

120と220はコダックの付けた製品番号で、mmではありません、二眼レフは6X6で120は12枚撮り、220は24枚撮りです、8枚は6X9判で主に蛇腹カメラで採用されたサイズです。まだ現役でフィルム使ってます。

コメントをくださったSunabaさんは、2000年-2001年の第一次ベトナム赴任時代のハノイ駐在の先輩である。15年前、まだそれなりのスペックのデジカメは高価だった。ただ、海外、東南アジアの国々に日系企業の工場が建ち始めたころで、Sさんは手にしていた。もちろん、生活費のみの支給だった僕には高嶺の花で、時々会食した際に見せて頂いたり、お気に入りだったチャカラボン(雷魚を基本とした魚料理の店)で、店員の女の子と写真を撮って頂いたりもした。今でも、そのデータは残っている。

そんな、「カメラ好き」なSunabaさんからご指摘を受けたわけである。ありがとうございます。僕も少し調べてみたのだけど、フィルムの名前だと思っていた「ブローニー」は、そもそもコダックが世に出した写真機の製品名。そのカメラに使っていたフィルムが、通称「ブローニー」だったのだ。

子どものころ、自宅近くの写真店に「ブローニーの12枚撮りをください」って買いに行った覚えがある。たしか8枚撮りもあったような気がするけれど、まあ、幼い日の思い出だ。

実は、この【外伝】を書こうと考えてリコーのサイトなどを細かいところまで目を通してみた。

フィルムカメラ / 製品 | RICOH IMAGING (RICOHFLEX millionの紹介ページ)

ブローニー(120)フィルム使用 6×6cm判

そうだよねえ、6×6センチ、、、うん、このカメラで撮った写真は正方形だった。だから、18日の記事の内容は、、、、、ちょっとおかしいよねと気づいてはいたのだ。

Sunabaさんのコメントをいただいて、直ぐに本文は訂正した。

 

いやいやいや、、、あの、いろいろな意味でキツかったハノイから15年。週末などに息抜きに連れて行ってくださった当時の駐在の先輩のコメントと、当時の教え子の素朴な疑問のおかげで、「オヤジの二眼レフ」への理解が深まった。

偶然とは言え、「ベトナムつながり」「ハノイつながり」でしたねえ。ありがとうございました。

そうそう、ベトナムつながりと言えば、2年前の話。2010年-2013年の第二次ベトナム赴任のダナンから帰任する数日前に、カメラマンを目指している日本人の青年と知り合って話す機会があった。彼は「こんなカメラを持ってきているんですよ」と、ちょっと得意げに「二眼レフ」を見せてくれた。機種がなんであったか覚えていないが、「オヤジの二眼レフ」に似ているなと思ったことは覚えている。僕は「フィルムはブローニーでしょ?ベトナムでも売ってるの?」と。彼の顔には「なんで知ってるんだ?」と書いてあった(笑)

あれから2年。彼は今でも東南アジアをまわっているのだろうか、もう帰国してばりばり活躍しているのだろうか。

Sunabaさんとは、一献せねばなるまい。日本ではいちどしか会ったことがないのだけど(笑)

おっと、忘れてた。

「先生、二眼レフ、カメラ、なんですか」

「えっと、このカメラにはレンズがふたつあります。上のレンズはきれいに撮るために、距離などを決めるレンズです。下のレンズは実際に写すためのレンズです。このふたつのレンズで写真を撮ります。つまり、「ふたつの眼」がこのカメラにはあります。だから「二眼レフ」です。Hさん、わかりましたか?」

彼女とも、次回ハノイへ行ったら、一緒にチャカでも食べに行きましょうかね。

 

まもなく、オヤジが鬼籍に入って2回目の正月が来る。「オヤジの二眼レフ」は、しばらく仏前に、さりげなく置いておこうと思う。

 【おしまい】

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